吹奏楽の旅2010


めったに地上波TVを見ないと以前に書きましたが、「このときばかりは見逃せない」というのが、所ジョージさんの「一億人の笑ってこらえて」「吹奏楽の旅」なんであります。


昨日の2010年吹奏楽の旅総集編は二時間番組でした。高校生の吹奏楽を二時間に渡ってゴールデンタイムに放送するということ自体、音楽に興味のない方にとってはありえない事実なわけですが、番組は音楽だけを追うのではなく、高校生と指導教諭 皆の人間模様を個人のキャラを見事に立てながら番組を創っています。それはもう不治の病や人の別れをお題目にしたお涙頂戴物とは決定的に違う、若者達の生の青春記なのです。


音楽のことを始終語っている私もジャズバンドに在籍していたことは公言していても、ブラスバンドに中学高校の6年間いたことはあまり言ったことがありませんでした。中学高校ともに番組で取り上げられた全国大会常連校には遥かに及ばない、地区大会敗退がおきまりの弱小校でしたから、番組に出るようなスッゴイ学校への憧れは計り知れません。「あの強烈に上手い学校はこんな風に練習していたのかぁ」普通に番組を見る人よりもずっと思いいれタップリで見ることができるのですが、そうでなくても、音楽に真摯な高校生達と個性豊かな先生達の姿はそれだけで感動満載でした。


毎年この日記にも書いているNHK合唱コンクールの素晴らしさ同様、高校生達が全国大会レベルでがんばる姿は本当に素晴らしい。


番組最後で演奏された鹿児島情報高校ワーグナー「エルザの大聖堂への行進」は、それまでたくさん現れた様々な人間模様を抜きにしても、演奏それ自体の緊張感とこの高度な演奏を10代の高校生が成し遂げているというだけで最初から最後まで涙を流しながら聴いていました。エルザを抜粋でなく通して流した日テレに拍手。