好き嫌いなしの呪縛 続


嫌いなものがない、と昨日書いたのですが、逆に好きなものもありません。


・・・・というと御幣がありますね。


「これさえあれば生きていける」とか、「外国から帰ったらまず○○をたべたい」とか、「死ぬ前に○○を食べたい」というほど特別な存在がありません。


ですから、アンケートなどで「好きな食べ物」という項目をみると「えーーーとなんだっけ?」と戸惑ってしまうのです。


子供の頃には「○○が好き」は確かにありました。この商売に入り40歳も越えた頃だと思うのですが、ふとどなたかから「何が好き?」と問われて、はたと「、あれ?俺、好きなものがない。。。」と気づいたのです。


といっても、美味しいものへの好奇心は職業柄もあって人一倍強いわけですが、食べ物への執着は好き嫌いを超えてしまって、「何か美味しいものはないか」「今食べている○○には本当はもっと美味しい瞬間、美味しい調理法があるんじゃぁないか」みたいことは始終考えているのに、「○○が好き」がいつの間にかなくなってしまっていたのです。


「美味しいものなら何でも好き」ぼんやりとしたこの好きも考えてみると不幸かも。