小部屋


お部屋はゆったり大きいほうがいいというばかりでなく、小さなコジンマリしたお部屋のほうが落ち着くというお客様も多くいらっしゃいます。


2-4名さまのためにご用意したのはこんなお部屋。



最初の予定では壁の色はずっと落ち着いて静かな浅黄(うすき)で仕上げてもらったのですが、一部に皺がでてしまったことをきっかけに、「どうせならもっと主張のあるいろでもいいかもね」と思い切ってこんな色にして見ました。


紅柄(べんがら)というよりは猩々緋(しょうじょうひ)とか韓紅花(からくれない)に近いかもしれません。




仕上がったばかりは「失敗か?」と思うほど強い色に感じられたのですが、林和一さんの版画を掛け、照明をあれこれと変えてみたらしっくり整った気がします。一度お部屋に入って、食事をし始めると色の強さはちっとも気にならなくなる・・・とお得意様は口を揃えます。


香炉やお花を飾り、絵はこれからもお軸よりは和一さんの版画のように個性のあるものがよさそうです。



使っている座卓は私が生まれた頃にはすでに店にあった輪島塗。螺鈿と根来のような朱が部屋の色合いにマッチしてくれるといいな・・・と思います。