スウィング・ジャーナル誌廃刊


ジャズ雑誌の名門スウィング・ジャーナル誌廃刊のお話が耳に入ってきたのはtwitter上でのことです。まだ公式の発表ではないそうですが、精度の高い情報のようです。


ジャズファンにとってスウィング・ジャーナル誌廃刊はジャズの終焉を予感させるような不安なニュースです。


実際音楽ジャンルの一つとしてのジャズは決してメジャーではなく、若者に振り向かれないという点では衰退の一途といってもいいほどで、輝かしいジャズの歴史を肌で知る人間にとっては目を覆うような状況です。


とはいっても、名盤名演は未だに発表されていますし、ファンの心を熱くするミュージシャンも間違いなく存在しています。ただ、1950年代初頭のビーバップ、1959-1960年代にかけてのマイルス コルトレーン オーネット・コールマン達の革命、1969-1970年代半ばくらいのジャズとロックビートとの融合の時代のように時代そのものが熱いというエポックは長くやってきていません。もしかするとジャズがこういう革命的な潮流を発信する力はすでにないかもしれません。


以前に渡辺貞夫さんのコンサートに出かけたとき聴衆の多くが初老、老人の域にある人たちであったことに呆然としたことがあります。実は自分もその中で決して若い部類ではないことに気づいたときにはさらに落ち込みました。


ジャズはこれからただの懐メロになってしまうのか??いやいやそういう昔を懐かしむような態度を否定するアグレッシブさこそがジャズの真骨頂でなければならないはず。わかりやすくて乗りやすい音楽だけで満足するような軟弱さを半笑で斜めに見つつ先鋭的であれ、ジャズ。