生活パターン


改築工事のための準備に入ってから以降、30数年の料理人人生で初めてお客様のための料理をしない日々が続いています。


その日の予約のお客様のための仕込みをし、お客様来店からお帰りまでさらに集中して仕事をし、結果はその日に手ごたえとして得られるという生活パターンが一変するとなんとも心もとない気持ちになります。毎日いくらやっても終わらない後片付けとか、お客様へのDM作り発送、たまった事務仕事などなど作業はいくらこなしてもあとからあとから出てくるわけなのですが、達成感が全くないのです。ここまでやったからお客様によろこんでいただく・・・とか、予約の時間までにこの一皿を仕上げるためにあくせくする・・・とかいう仕事に身体が馴染んでしまっているからなんでしょうね。なにやら不安に駆られてしまいます。


前回の全面新築の半年間は、調理場を借りて仕出しの仕事はしていたのですが、今回はある意味全くのoff、「どこか長期間で海外でもいってくるの?」などとお得意様から言われても、結局そんなゆとりのある旅行なんぞできそうにありません。まったく貧乏性は引退しなければ解消できないんでしょうね。


明日からいよいよ調理場の器や調理器具の搬出が始まります。