させていただく


老いも若きも「○○させていただく」という言葉遣い全盛です。


自分の実力で取ってきた仕事も、本来の自分の力を発揮して成功した仕事も「○○をさせていただきました」と、誰かさんのおかげで仕事が出来たという雰囲気を匂わせ、「決して自分の実力だけではないんですよぉ」「謙虚ですよぉ、私」という姿勢であることを貫きます。


あらゆるところで自分を誇示しないことを表明しているかに見えて違和感を感じます。


ホントに人に感謝することを一義に考えてるの?
自分の能力を信じてないの?
と。


なにかそういう言葉遣いで人様から叩かれることから自分を守っているかのように私には見えてしまいます。



30代は自己責任という言葉に押しつぶされているという評論を見たことがありました。いつの頃からか・・・もしかすると、イラク人質事件で家族の一言が世間から叩かれた頃からか?・・・メディアもnetも他人を叩き攻撃することで異常に盛り上がる日本が出来上がりつつあります。そういう世間の風潮から自分を守る自己防衛本能の表れかもしれません。


日本には「世間様に申し訳ない」とか「お天道様はお見通し」という考え方がありました。でも世間様は今ほど人を叩くことに血祭りを挙げてはいなかったのです。


「させていただく」も「他人攻撃」も本来あるべき真っ当な姿ではありません。


朝青龍という才能をつぶしてしまったのも(彼が正しいかどうかは置くとしても)人様叩きの日本の風潮か?「横綱をさせていただいています」という態度が足りなかったと言うことか?


だとしたらヤナ国です。