講習

clementia2009-06-17



いつもは秋に要請がある調理師学校の調理実習の講習を昨日やってきました。


まだ学校に入って3か月ほどの卵の卵くらいの若者たち80-100名くらいが相手です。


初歩的なお話は学校の授業にお任せして、私は「今現場でどんな料理が出来上がっているのか?」を常にお題目にしています。それしかできないってのが大きな理由なのですが。


ずっと椀物を主題にしてきたのですが、今回はお造り。


「生きている魚をその場で料理するお造りが最上だと思っていませんか?」
「お刺身のつまは大根けんと大葉、山葵が通年であたり前だと思っていませんか?」
「豪勢に見える舟盛、活造りがご馳走だと思っていませんか?」
「お造りにはお醤油が普通だと思っていませんか」


などというこの日記の読者には「ないないない」「お前がそんな仕事をするわけがない」と自明の理に思えることを懇切丁寧に、わかりやすく、講釈テンコモリで仕事をしながら語ってきました。


同世代以上の方々を前にする時には集中をとぎらせないようなふりもそれなりに分かる様な気がするのですが、10代後半-20代前半の若者の興味を外さないというのはとっても難しい。一人でもあくびをしていたり、私語がちょっとでも聞こえたりすると自分の実力のなさに萎えます。まっ、本来は私の仕事で相手の目がランランとする・・・ってのが本筋なんですけどね。


果たしてたくさんいた若者のうち何人に響いたのでしょう?とっても自信なし。