つきつめてたどりつくところ


今朝、起き上がって居間に下りTVをつけると、たまたまBS-HIに映っていたのがハンドベルの演奏。


ハンドベルもここまでたどりつくものであったのかと驚きました。演奏していたのはソノス・ハンドベル・アンサンブル。


私たちが日本で聴くことがあるのは女子高生や女子大生がクラブ活動の一環として演奏する、主にゆったりとしたテンポで美しい音色のハンドベル。それらとは次元の違うハンドベルが世界にはあったのでした。それはもう打楽器としてのハンドベル。16分音符の三つ目とか32分音符の二つ目に七つ目という譜面も初見で難なくこなす読譜力がなければこんな演奏はできません。ピチカートやミュート、音の強弱、音色の変化まで自由自在であるばかりでなく、曲の微妙なニュアンスまでつけることができるのです。


YOU TUBEで昔の演奏をひとつ見つけたので見てみてください。
http://www.youtube.com/watch?v=D6gUPW9Vsws



毎週聴いているピーター・バラカンさんのNHKFM「ウィークエンド・サンシャイン〜ワールド・ミュージック」 先週はアフリカ音楽の特集でした。ゲストは荻原和也さん。音楽評論家でもミュージシャンでもなくて、30年以上にわたってアフリカ音楽を独自に収集し研究してきた方。本業はサラリーマンなのだそうです。荻原さんが最近出版したアフリカ音楽本の内容は、20年もアフリカ音楽に興味を持って聴き続けてきたバラカンさんも脱帽という奥深いものなのだそうです。荻原さんがこの本のために費やしたのは3か月。仕事をしながら毎日原稿用紙8枚を書き続けて完成させたものの、もともとこんなことをしても出版の見込みも意思もなかったのだそうです。


アフリカ音楽といっても何一つイメージできない私からすると偉業としか言いようがありません。ラジオから聴こえる萩原さんの語り口はあくまで謙虚でおだかやか。何事かを成し遂げる人、一つ事をつきつめることができる人はこうしたものか・・・と驚きました。