不覚にも


歳をとって涙もろくなったのか、TVを観て泣いてしまいそうになることが度々あります。


昨日のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」 岩田守弘が取り上げられました。この方の日記でずっと以前から岩田さんの存在は知っていたものの、バレー門外漢の私が岩田さんの踊っている姿を見ることはありませんでした。耳だけで凄さを聞いていただけなのに、彼のジャンプと回転(というのでしょうか?)を見ただけでウルウル・・・と。バレー無知な私でさえボリショイで日本人が地位を築くことの難しさは充分にわかります。高いレベルのプロフェショナルの仕事、しかも異国の世界最上級の場で。野球やサッカーのようにメディアが追い回すのとは程遠い場所で、毅然と最高の仕事をこなしている姿は見るものを感動させます。



ちょっと前、NHK杯のフィギアスケートをご覧になった方は多いと思います。浅田真央のあのパフォーマンスを見て、日本人がとうとうこのレベルで世界を引っ張っていることに自然に涙が出てきます。「メダルだ」「メダルだ」とメディアが大騒ぎした渡部絵美がオリンピックへ出てみると世界には比べものにならないほど凄い選手がごろごろいることを知った時代。トリプル・アクセルで銀をとった伊藤みどり、ジャンプの技術が高くても、「優雅さや体型の美しさでは日本人はどこまでいっても無理?」と呆然とした時代を思うと、浅田真央の技術、美形、優雅さを日本人が体現していることが奇跡のように思えます。


久しぶりにTVドラマを録画して続けて見ています。倉本聡の「風のガーデン」 先週の勘当から十数年ぶりに会った親子のシーン、泣けます。普段なら毛嫌いするお決まりの不治の病がキーポイントになっているのに、このドラマには病ゆえのお涙頂戴はありません。よくできた脚本を倉本作品のマンネリとよぶ輩は無視しましょう。マンネリではなくて倉本スタイルと呼ぶべきです。長い時間トップで仕事をしている方への尊敬の念を持たないことは恥ずかしいことです。緒形拳中井貴一が素晴らしい。