器さらにさらに

clementia2008-09-06



一見モダンな文様に見えますが、瓔珞(ようらく)といって古くから伝わる様式です。


瓔珞はもともとインドの上流階級の人々が身につけたもので、珠玉や貴金属を編んで頭や首や胸にかける装身具なのだそうで、確かにこんなデザインの首飾りがありますね。中国ではすでに隋の時代にはこの瓔珞文が現れているといわれます。


この赤絵瓔珞は職人さんが一つ一つ手書きで丁寧に書いていきますので、一日の二つほどしか描けないのだとか。一目見て気に入り「これ!欲しい!」と思ったのですが、お高くて半年悩み、半年後に10枚注文し、もう半年後に10枚。結局始めて目にしてから二年目でやっと使い始めた器です。


京都の老舗料亭の料理写真の中にこの器のオリジナル、古赤絵瓔珞を見たことがあってそれはそれは味わい深いものでした。新作でもはらはらしながら手に入れたというのに、オリジナルは果たしていかほどのものなのでしょう。聞くのがちょっと怖いくらいです。