ポートレート


どんな美男美女でも、集合写真などに写された自分の顔を見ると「私、こんなんじゃない」「私だけ変に撮れてる」と思ったことが一度や二度ではないと思います。


他人から見れば「その写真、充分あなたらしい」というのですが、「自分はもっといいはず」と心の中で秘かに思うのです。


私も人並みにはナルシスティックなところがあるのか(?)自分らしいいい写真を撮られたことがほとんどない・・・と信じ込んでいます。ですから写真は撮ることは大好きでも撮られることは苦手です。今急に私がばったり逝ったとしても、きっと連れ合いは遺影となる私の写真を探すには、20年くらいを遡らなければ人様に見せられる写真を探すのは難しいかもしれません。そんなわけで(言い訳がましい)サイトにも私の写真は一切公表していません。


でも、ごくまれに取材があったり、原稿を頼まれたときに「顔写真、載せたいのですがありますか?」と聞かれることがあるので困ります。実際お見せできるような写真が一枚もなくて、撮っていただいたり、お茶を濁したりしていたのですが、いよいよそうばかりでもすまなくなってポートレート(らしきもの)を撮ってみました。恥ずかしいからもちろん自分で。


仕事を終えた遅い時間、背景を考え、ライティングをセットし、三脚を立ててカメラを据え、立ち位置をマーキングし、レフ版は自分で持って、セルフタイマーシャッター。「あーーあ、何やってんだろ俺」とちょっと思いつつも、目線を変えたり、ぎこちない笑顔をこしらえたり。一時間ほどでなんとか「アチャァァ」とは思われない程度の素人写真が撮れました。


こんなことしても誰もまじまじとは見ないのよね、ただの自己満足(やっぱりナルシストじゃん)





個人的には各人に手渡したい集合写真(5−6名くらいまでの)を自分が撮らなければならないときには、人数分のシャッターを表情を変えさせつつ撮るようにします。そうすれば、各人一枚くらいはベターショットがあります。一応の好評を得るコツ。