家が人を創る


以前にお越しいただいたお客様は、苗字を聞けば多くの人が「ああ、あの・・・」わかると名前が知れた方です。予約をくださったのは別の方でしたので、「どこかで見たような・・・」と思うだけで最初はご本人とはわかりませんでした。


話っぷりはぶっきらぼうで、わがままをたっぷりおっしゃるのですが、だれもが「もう、しょうがないなぁ。。。」とニコニコしてしまうのは憎めないその人柄ゆえです。お話の内容は多岐にわたり、人をひきつける魅力をもっていらしゃることはすぐにわかります。一族には確か有名人がたくさん。。。と思って検索してみると、政治、経済、文化文芸、超一流の業績を残されている方々が一族にはごろごろいらっしゃいます。そういう環境の中で育つことが人間を形成するのだなぁ。。。とシミジミ庶民の自分を感じてしまいます。


ご一緒の席にいらっしゃった若いカップルも同じように佇まいが穏やかで、ただ者ではないことがわかります。後で予約をしてくださった方にお伺いすると、ある道では日本で最高峰の店を営まれる若きご主人でありました。お父様もその道では知らない人はいないほどの方だとか。同じように家が人を創っていることを実感するお席でした。



毎日様々なお客様に接する機会をもっていると、お話しぶりだけでなく、その佇まいで、その方の器量が推し量れることがよくあります。


別の日には、集まってくるおじいちゃまたちがひとりひとりただ者ではない感を漂わせていました。聞けば全員が超有名神社の宮司さんであったこともありました。十何代も続く家柄があの佇まいを作っていることは明らかです。


家柄というのはあるものなのですね。