バンテージ・ポイント


大きな期待をしないで観にいった映画が大当たり!であることは何度もはありません。


「バンテージ・ポント」は花丸をつけたくなるような大当たりでありました。監督は知らない人だし、デニス・クエイドの主演というのもちょっと薄い感じ、メディアでは「大統領暗殺事件が8人の異なる視点で見ると・・・」と黒澤「羅生門」へのオマージュを匂わすような評がいくつか(羅生門とは全然違います) TVCMでもありがちなアクションとしか見えませんでした。


ところが、映画が始まってみると、息つく間もなく大統領が狙撃されるまでを様々な視点で次々と映し出します。さらに各視点ごとに次に続く匂うヤツが現れ物語に新たな展開が出てきます。中盤からはストーリーに意外な展開が見え始め前半とはまったく違うドキドキ感でエンディングまでスピード感が衰えることなく畳み込みます。これだけ密度の濃い90分間は久しぶりでした。意外な大当たりとしては「セルラー」以来かもしれません。冷静に考えるとありえない設定もいくつかあるのですが、そんなことはどうでもいいのです。映画はワクワクドキドキハラハラが大事なのですから。


いやぁぁ、ホント、面白かったです。