「サービス業に携わるものは男性客を靴や時計で値踏みする」などという人がいますが、値踏みできるほど靴や時計に詳しい人間がサービス業にそういるもんじゃぁありません。安心してください。


ただ、高価な服飾品を買うお金はなくてもカタログをみてウットリするだけの私のようなヤツもいます。靴も時計も見るだけなら大好きです。



先日お見えになったお客さまは、聞くところでは寝る間もないほど忙しいお仕事をされている方、靴は仕事柄か、かなり履き潰した感じ。もっと言えば、雨の日に履いたまま手入れせずに置いたような靴です。それくらいの靴を履いている方はよくいます。


ところが、よく見るとそのやられた靴は「ジョン・ロブ」じゃぁありませんか。


先日BSの番組でたまたま現れたロンドンのジョン・ロブ本店の地下室には、あの有名な世界中のVIPの木型が天井まで積み上げられていました。ロンドン本店はオーダーで造るのが基本で最低でも30万円はするという高級靴の代名詞がジョン・ロブです。私のイメージは大理石とペルシャ絨毯の上だけを歩くような方々が履くのがジョン・ロブなのですが、そのジョン・ロブを労働者のドタ靴のように履きこなしていらっしゃる方もいるのでした。いやいやビックリです。そのお客様の印象がその履き潰した靴だけでかなり変わりました。


思わずしっかり磨いちゃったりして。。。。