小野リサの音程


BSで小野リサさんのコンサート・ライブの映像が流れていました。昔から思っていたのですが、「音程悪りぃぃぃ」


ライブはアントニオ・カルロス・ジョビントリビュートコンサートでジョビンの曲ばかりが続いています。冷静に考えてみるとジョビンの曲が異常に難しいから音程がとりにくいのです。もうむちゃくちゃ難しいのです、ジョビン。


イパネマの娘」「おいしい水」「ウェイブ」ボサノバといえばジョビン。ボサノバを演奏するのにジョビンを避けて通ることは不可能です。メロディーは限りなく美しく、誰の耳にも軽やかでスムース。一度聴いたら必ず耳に残るメロディーのオンパレードです。しかしながらいざ演奏してみるとメロディーラインはとても複雑で音程をとるのが難しい曲がとても多いのも事実です。「単純なメロディほど美しい」という法則は、ジョビンには見事に当てはまりません。ジョアン・ジルベルトのように神がかり的音感をもっているミュージシャンが簡単に歌っていると普通に聴こえてしまうのですが、音程の少々のずれなどあって不思議ではないのです。「デサフィナード」一曲を聴いただけでその難しさは即わかります。そんなジョビンの曲ばかりですから「音程悪りぃぃぃ」と思ってしまうのですね。