別世界の人々


直接関わらない別世界の人々、たとえば芸能人や有名政治家などという人種の個々のキャラクターというのはTVメディアなど生の映像でイメージが形作られたりします。さらに身近な人の放ったたった一言や、好きな作家の一文がそのイメージを強く固定してしまうこともあります。


例えば東京都知事石原慎太郎氏の若い頃を取材した沢木耕太郎さんの文章に、列車の通路で車内販売の男の子がいて通りにくかった氏が「お前ウェーターだろ、どけよ」と言い放ったというのが記憶があります。忘れられない一言でした。多分沢木さんも石原氏に好印象を持っていなかったからなんでしょう、この言葉は私の石原イメージに大きな影を落としていて、メディアでどんなに胸のすくような発言をしていても、政策が立派であったとしても、「差別的」「上からものを言う」イメージが私の心に大きく覆いかぶさってしまうのです。


同じ知事で(元ですが)有名作家でもある某の高校時代の同級生であったというお得意様がいらっしゃいます。その方が何気なくおっしゃるった一言「ヤナ奴だったなぁ」 メディアで持ち上げられたとしても、得票数が圧倒的であったとしても、私の彼のイメージは信頼するお得意様の一言の方が大きいのです。


たった一言は大きな影響力をもっています。