限定愛山

clementia2007-05-16



愛山という酒米のお話は何度か日記に登場しました。


もともとは剣菱が契約農家に栽培を委託して、兵庫県にわずか38haのみが栽培されたお米です。何年か前、十四代、磯自慢がこの愛山を使い始め、次第に志のある小さな酒蔵に広まりつつあります。


岩手県二戸の南部美人の愛山は私ン処でも十四代と磯自慢、飛露喜の愛山と並んで人気のあるお酒です。


今回頂戴した「南部美人 純米吟醸愛山斗瓶取り生原酒」は斗瓶にわずか4本だけとられた愛山なのだそうです。お付き合いのある酒屋さんから分けていただきました。左が通常の純米吟醸愛山、右が極少斗瓶愛山生。飲み比べていただくのも一興です。


よくお客様に「お前の処はどうやってそんな稀少なお酒を手に入れているのだ? 全国の蔵を回っている時間なんぞあるのか?」とご質問をいただきます。何を隠そうこういうお酒は向こうからやってきてくれます。本当に有難いことに酒屋さんのほうからご紹介をいただくことが多いのです。


筋のいいお客様がいて、その要求が常に高いことを酒屋さん、蔵元にまで知っていただくと「あいつの処ならこんなやつもちゃんと評価してくれるお客様がいるから」とお酒は自然に集まってくるように思います。お客様のレベルが高くて、酒屋さんと蔵元の志が高いと料理屋はそれに引っ張られるようにいいお酒、いい食材を使えるようになるのです。全く有難いお話です。