メセニー〜メルドー


4ヶ月ほど前の日記に書いた「メセニー・メルドー」をこの1週間毎日のように聴いています。





何回聴いてもその音楽の深さに圧倒され、毎回のように新しい発見があります。


今日ランチで見えてくださった音楽仲間がパット・メセニーブラッド・メルドー二人のインタビューを録画して持ってきてくださいました。なんとタイムリーなありがたいプレゼント。



ピアノとギターのデュオというと、先ずビル・エバンスジム・ホール「アンダー・カレント」を思い浮かべます。長い間、ピアノ〜ギターセットのバイブルといってもいい超名盤でした。「メセニー・メルドー」は間違いなくこのアルバムを超える歴史的名盤です。「同じコード楽器だから音がぶつからないように複雑なテンションは使っていないんだ。シンプルな音の積み重ねだと思うよ」とメルドーがあるラジオ番組(国府弘子さんの番組)で語っていたのに、私が聴くと単純そうに見えるのに二人でもわけがわからないほど難しい音を使っています。演奏される楽曲はすべていかにもアドリブが難しそうな盛り上がらないコード進行なのに、二人のソロは見事に盛り上がります。さらに、メルドーのリズム感はベース、ドラムスが必要でないほど堅牢に構築的です。これほどヴァリエーション豊かなリズムを持ったピアニストは他に知りません。デュオになるとその本領は遺憾なく発揮されています。


こんなに複雑で難しいのに、美しくて華麗で躍動的なアルバムの誕生をリアルタイムで聴けるのはジャズファンの悦楽です。