新境地


年末年始にかけてHDDに撮り貯めたり、CDで聴いたりした落語がいくつか。時代を背負って立ち、脂が乗って生き生きしている落語家ばかりです。


柳家さん喬さんの「福禄寿」 春風亭昇太さんの「酢豆腐」(・・・みたいなヤツ。お題を見忘れました) 立川志の輔さんの「緑の窓口」「しじみ売り」 柳家権太楼さんの「らくだ」


さん喬さんの風格、昇太さんのアバンギャルド志の輔さんの革新。どれも素晴らしいのですが特に惹きつけられたのが権太楼さんの「らくだ」でした。 手元にある談志さんの「らくだ」は性悪男の凄みがありすぎて最後まで聴ききれない噺であったのですが、権太楼さんのそれは凄みと可笑しみがギリギリのところでバランスを保っていて、後半で恐怖が逆転する場面が鮮やかです。


ちょっと前に聴いていた志ん生さん「黄金餅」 馬生さん「船徳」 圓生さん「がまの油」 文楽さん「小言幸兵衛」 などという古典的名作に比べても若い方々の(年齢は若くはないですが)今に息づく落語が面白く感じられます。


さて、今日はウオーキング立川談春さんの「文七元結」「九州吹き戻し」が聴けます。「文七元結」は志ん朝さんと、「九州吹き戻し」は談志さんとどんな風に違う味わいがあるのか・・・近頃定評のある談春さんだけに楽しみです。