備忘録として


物忘れがひどくて、どんなCD DVDを購入していたかをすぐに忘れてしまったりします。この2ヶ月ほどの履歴を備忘録として。普段は感動してアルバムだけを取り上げるのですが、これからは覚えているものは全部。








チック・コリア「スーパー・トリオ」 チック・コリア「アルティメット・アドベンチャー」チック・コリアというミュージシャンが誕生したときからずっと見つめ続けられているというのはジャズファンとしてはこの上ない喜びです。彼の音楽は誕生したときにすべてリアルタイムで聴いていられるのです。しかもすでに35年以上。以前にサロン・コンサートのような小規模の会場でチックのソロを聴いたことがありました。まわりはすべて音楽関係者。どれほど難しい手拍子でも全員ついてこられる高レベルの聴衆を前にして、チックのピアノはトリオの時、カルテットの時を変わらないのです。どんな時でもチックはチック、彼の音楽は常に躍動し発展し続けています。






エルダー  最初の二小節でのけぞらないピアニストがいたとしたら、そりゃゴンザーロ・ルバルカーバクラスのテクニックをもつピアニスト以外にはないでしょう。驚異の新人、まだ18歳のジャズ・ピアニストです。メディアがいう「天才」日本人ジャズピアニストにのけぞったことは一度もありませんが、このクラスは「天才」と呼んでしまいそうになります。 が、しかし、本当の天才はこれからの彼の音楽創りで証明されます。期待は充分ですが、チック・コリア ハービー・ハンコック  キース・ジャレットの域に達するかどうかは未知です。






ルネ・フレミング「ホーンテド・ハート」 ルネ・フレミングは初めて聴く歌手です。初めて聴くのにちゃんとクラシックでなくていいのか?・・・と思いつつも、競演のビル・フリッェルとフレッド・ハーシュ(<ジャズ系です)に心引かれて手を出しました。ビルとフレッドに対するルネの尊敬の念が音楽に現れていて心地いい。いつも側においておきたいアルバムです。






フリードリッヒ・グルダ「モーツァルト : ピアノ・ソナタ 第11番 イ長調 K.331”トルコ行進曲付”」  グルダのジャズには全く興味がないのですが、グルダのベートーベンは好き・・・なんてレベルではなくて「偉大」です。モーツアルトもこんなに美しいとは! 音をかみしめ、語るような流れるグルダのピアノ。彼はモーツアルトが聴いたのと同じ神の音を聴いているのかもしれません。







ジョン・マクラウリン「インダストリアス・ゼン」 出るアルバムはすべて聴いてみたい偉大なミュージシャン、ジョン・マクラウリン 外れはなかった彼のアルバムに始めて「?」印。面白くありません。いつものようにワクワクしません。なぜでしょう。答えはもっと聞き込んでから。






バーデンパウエル「ザ・ラスト・コンサート」  ボサノバの古いアルバムには何回がっかりしたか。リアルタイムで聴いていたらきっと感動したであろう音楽も、なぜか耳に馴染めません。中学生の頃TVで初めてバーデン・パウエルを見て目が釘付けになったような驚きを味わえるアルバムはないのかも。残された音に彼の本来の姿はないのか?






ロイヘインズ・トリオ  ひたすらダニーロ・ペレスを聴きたくて購入したアルバム。 このところのウェイン・ショーター・グループでのダニーロのスーパープレイは驚くべきで、もっと彼の演奏を聴いてみたいと思ったのですが、このアルバムでのダニーロは別人のように面白くない。これほどいっしょにいる演奏者でニュアンスが違うものか。 いや、ベースのパティトゥッチはショーターグループでも一緒なので、巨人ロイ・ヘインズのせい? そんな馬鹿な! ショーターが凄すぎるのです。 ウェイン・ショーターの神がかり的な近頃の充実振りが、サイドマンであるダニーロを奮い立たせていたとしか思えません。 もう一度ショーターの三作を聴き直しましょう。