志ん朝以外


熱心な落語ファンではありませんので、常に情報をチェックしているというほどではありませんが、たまたま最近いくつかの落語家さんの噺を聞くことがありました。


立川志の輔さんの恒例パルコ新作ライブ(wowwowからDVDに録画してあったもの)、これはもう落語の範疇を超えた世界に入りつつあります。舞台の趣向だけでなく、新作噺の内容は映画の脚本のようにしっかりと練られていて、落語特有の「やっつけ」をパーソナリティで面白さに替えるようなところが微塵もありません。志の輔さんの生真面目さがそのまま現れています。これは歴史になるかもしれません。


桂南光 落語以外で見ても、あまり気の利いたおしゃべりができるわけではないと思っていた落語家でしたが、演じられた「上燗屋」は見事の一言。「上燗屋」の酔っ払いを演じても下卑ることがなく、洒脱な笑いを構築できる噺家です。


桂小米朝 もう48歳になるんですね、小米朝。「小」と付くのは申し訳ないほどの上手い噺家です。国宝米朝を父に持つ育ちのよさをとかく言われますが、たたずまいの格調高さは本人の鍛錬によって育ったものなのでしょう。浪速言葉の美しさも含めて上方落語をこれから背負って立つことは間違いない噺家です。


柳家花禄 小さんを祖父にもち、早くから天才といわれる噺家さん。初めて落語を聞く・・・はずだったのですが、枕で寝てしまいました。本来の力は・・・よくわからない(寝てたから) 今度はちゃんと聞きましょう。