シモン・ビーズの会

clementia2006-08-03



葡萄を育て、ワインを造っているその人と一緒にワインを飲み食事をするというのは特別なひと時です。昨夜のシモン・ビーズの会は出席した皆さんにとって極上の時間でありました。


ご当主パトリックさんは、会が始まる前から抜栓の時間を指示したり、デキャンターされたワインの温度を気にしたり、自分のワインが最高の常態で飲まれるためのきめ細やかな配慮を欠かしませんでした。調理場にも気軽に入られスタッフにも声をかけてくださる心遣いも忘れません。一方奥様の千砂さんはゲストの皆さんの席を回り気軽にお話をされます。主催されたツルヤ酒店の若主人青嶌さんご夫妻は4時間も前に来店されて30本以上のワインの管理に完璧をきす努力を怠りません。皆さんワインへの愛情にあふれているのです。


提供されたワインは以下の通り


ブルゴーニュシャルドネ2004(アペリティフとして)

ブルゴーニュ・ブラン シャプラン2002
サヴィニーレ・ボーヌ ブラン オー・ヴェルジュレス2002
コルトン・シャルルマーニュ2002
サヴィニーレ・ボーヌ レ・フルノー2001
サヴィニーレ・ボーヌ オー・ヴェルジュレス2002
サヴィニーレ・ボーヌ オー・ヴェルジュレス1985


一つ一つのワインについて、畑を手に入れた経緯や土壌をはじめとするテロワール醸造方法などなど千砂さんがわかりやすく説明を加えてくださいます。それぞれの畑への思い入れは歴史のあるもので、代々受け継がれたり、最近幸運にも手に入れたり、語ってくださるだけその思いは真摯に伝わります。これまで資料から手に入れていた情報を、作っている本人から聞かせていただくというのは気持ちの入り方が違います。


そうして提供されたワインはもちろんすべてそれぞれに美味しいのですが、私が特に惹かれたのが「オー・ヴェルジュレス ブラン2002」 翌日の今日、即購入のための電話をかけ、ケース買いをしました。何しろ年間1200本程度しか世の中に出ない白ワインです。大切に大切に使いたいものです。千砂さんも私の作った「椀 枝豆のすり流し 舞阪産鱧とくみ上げ湯葉」とオー・ヴェルジュレスの相性が抜群である・・・とおっしゃってくださったほどですから、私の料理との相性はお墨付き・・・と信じておきましょう。



私はワインの美味しさ以上に、パトリックさん千砂さんご夫妻とクリスティーヌさん(妹さん)の魅力にぞっこんでした。ワインの魅力は人の魅力に直結しているのです。実直で仕事に誇りをもつパトリックさん、温厚で気遣いを感じるクリスティーヌさん、男性だけでなく、女性から見ても憧れを感じるであろう千砂さん。外国で生活をする(した経験のある)女性に共通に感じる「凛」とした雰囲気が千砂さんの場合特に際立って感じます。


今回の来日でビーズ・ファミリーは何人のワイナーをサヴィニーの虜にしていかれるのでしょう。


ブルゴーニュへの憧れはさらに増し、あとはお金と暇だけ。10日間の休みとメルセデス一台分の資金を(ワイン購入用)