額に汗


ライブドア堀江氏に続いて、村上ファンド 村上世彰氏が逮捕され、「額に汗しないもののボロ儲け」に対して世間が喝采しているように伝えられています。


確かに私なども調理場で汗にまみれ、朝から晩まで仕事に明け暮れても豊かな生活は得られない今の日本を思うと、「うまいことやって儲けている」連中にはひがみ根性たっぷりなのでありますが、検察の庶民の鬱憤を晴らすための逮捕劇といううがった考えで憶測したりすると、はたと考えてしまいます。


堀江氏や村上氏に対する持ち上げたり叩いたりの上げ下げは、世論を代表するするつもりでいるメディアが担ったことです。近頃のマス・メディアを全く信用していない私には、一元的に声をそろえてメディアが論調を同じくするときほど危険を感じることはありません。その論調を世論と信じて検察が動くことがあれば、現代の魔女狩り赤狩りともいえる状況が生まれそうで危機感を感じることのほうが、ひがみ根性よりも先にきます。


「メディアとインターネットの融合」などとのたまっていたホリエモンがふたを開けてみたら、そんな理念で行動していたわけではなさそうなことと同様に、正義感を振りかざすときのマス・メディアの底の浅さも庶民は認識すべきだと思います。


「盗人(ぬすっと)と三流メディアには気をつけろ」という言葉があるように、一流の何たるかを認識する二流のジャーナリストさえ多くはない今、なんちゃってジャーナリストが作るニュースショウのようなものや、「こだわり」の大新聞には惑わされず、自分の発言にも不安と反省とおののきを持つ謙虚さが欲しい・・・・と、たとえ板前風情でも願うのです。