満腹の休日


秋野不矩美術へ上村松篁「額田女王」の最終日に出かけ、自宅DVDで「太陽の雫」を見て、映画館で「ブロークバック・マウンテン」を見て、さらにその合間にもお墓参りと買い物と、日本代表×マルタ戦も盛り込んで満腹の休日でありました。



先日市立美術館で山田卓司展を見たときに、近隣で大好きな美術館秋野不矩美術で、上村松篁の「額田女王」挿入原画を中心にした展覧会をやっていることを知り、最終日ぎりぎりに出かけられたのでした。挿入画が120点以上、小品でも見ごたえがあります。さらに気に入ったのが福田翠光の「春花秋葉」に添えられた紫舟さんのかな文字。ほかにも作品を見てみたい書家です。




自宅で見た「太陽の雫」は見逃していた(もしくは地元でかからなかった)映画で、以前レンタル屋さんで探しても見つからなかった作品です。もしかして・・・とカウンターで在庫の有無を尋ねると「2005年の1月にレンタルされた記録があるので在庫はあるはずです」と。


一年半も誰も借りていないなんて・・・と思いつつ、従業員の方が探しはじめたのですが5分経っても10分経っても見つかりません。「蛍の光」が店内に流れ始め、あきらめかけたとき「あっ、あった」・・・と棚の隅に裏表逆になった「太陽の雫」が見つかりました。先日見た「ナイロビの蜂」のレイフ・ファインズレイチェル・ワイズがこの作品に出ていることを思い出して、「そういえば見てないぞ」と楽しみにしていたのです。親子四代にわたる壮大な歴史に翻弄される家族の物語。三時間という時間を感じさせない名作です。ワンシーンワンシーンにヨーロッパの歴史を感じる情景が現れ、19世紀後半から20世紀半ばまでの激動の時代を改めて認識しました。これは是非映画館で見てみたかったなぁ。。。と改めて田舎町の民度の低さを嘆いたのでした。


だって、シネコンができてからというもの、快適に映画を見られるというありがたい状況が生まれた代わりに、最近では売れる映画しかかからない、昔からの映画館がつぶれるという悲惨が状況も現れていて、オスカー有力候補作品でさえ、売れそうもなければかからない、もしくは不便な時間帯一回上映のみ、という具合なのです。


全く、田舎町は・・・と嘆くのは実はお門違いなわけで、つい最近、ウチからほんの300mほど離れた映画館で、田舎では注目されない名作を「○○を見る会」と称して一週間単位でよる一回のみ上映していることを知りました。


ブロークバック・マウンテン」も「ホテル・ルワンダ」もちゃんとやるじゃぁありませんか。しかもこんな近所で。民度が低いのは私自身です。


で、
いそいそと出かけてきました「ブロークバック・マウンテン」

でも、日曜日だというのにやっぱり観客は30-40人ほど。まっ、映画はかなり楽しめたのでいいんですけどね。やっぱり映画を取り巻く状況というのは、こういうもんなんでしょうか。いい映画と売れる映画は別の存在。