達観


「あたしゃぁ達観しました」「どなたが店に見えようが自分の仕事をするだけです」「鬼でも棒でも・・・」と公言しつつも業界の達人、名人、巨匠、マエストロが来店されるとアタフタ、オタオタする私であります。


昨日はお得意様がセッティングしてくださってお見えになったのはこちらのご夫妻と、このシェフ


両店とも私自信が大ファンであり、そのお仕事にいつも畏敬の念を持ちつづける名店のご主人たち。ご自身の仕事が素晴らしいだけでなく、伺うお話の端々に食べ手としての力量の深さと厳しい視点をお持ちであることをよく知っているだけにハラハラドキドキはつのります。


「あーーー、今日はもうデザートは出したくない」
「下手な肉はおろか、ジビエでも出そうもんなら鼻で笑われてしまうぅ」
「普段使いのヴァージンオイル使うのは止めてしまおうか・・・」


いつもの仕事はどこへ?ジタバタは最後の最後まで続きました。


とはいえ、彼らの舌にかかれば私ジタバタも一口で見破られ、結局丸裸で「お口に合いますでしょうか?」としょんぼりするしかありません。まっ、途中で席を立たなかっただけもOKと自分を慰めるだけです。



異業種の名手たちも含めたその会の二次会にお誘いいただいき、この方も仕事後に合流されててイタリア、フランス事情などの楽しいお話、さらにこの方たちにアレンジしていただく、「シャンパーニュアルザスブルゴーニュツアー」とか「イタリアあっちやこっちやツアー」話で大いに盛り上がったのでありました。