缶コーヒーを捨てよ

clementia2005-09-27



お茶の類はどれもとても好きです。紅茶は各種農園別のものを手元に置いていたり、中国茶も必ず二〜三種類はほしいのですが、お薄(抹茶)も生活には欠かせません。


抹茶というと、とかくハードルが高く感じられそうです。座敷に正座し、「結構なお手前でございます」と言わなくてはいけないとか、お茶碗を何回回さなくてはいけない・・・などと、作法ばかりが気になるばかりでなく、苦くて不味いものと印象だけが残りそうなのですが、実は全く違います。


作法など全く気にせず、抹茶をお茶碗にスプーンですくいいれ、薬缶で沸かしたお湯を注げばいいのです。自分で味だけを楽しむのならもちろん茶碗を回す必要も、正式な道具も必要ではありません。その分ちょっといいお抹茶を買ってくれば、「ええ?お抹茶ってこんなに美味しいものなの!」ときっと思うはずです。


最低限必要なのは、茶筅(¥2000前後で売ってます)とお茶碗(安いのもありますし、家庭の器を代用すればいいのです)と抹茶、もう一つ大事な甘味。お茶屋さんか和菓子屋さんに置いてある日持ちのする落雁や干菓子で十分です。


抹茶も40gで1500円くらい出せば上等のものが買えます。「たった40gで!高い!」と思わないでください。40gで20杯以上のお茶が楽しめるのです。つまり缶コーヒー一本分よりずっと安い。ほとんどすべてのお茶についていえますが、かなり上質と言われる紅茶、抹茶、中国茶でも一杯分は缶コーヒーよりは間違いなく安いのです。


朝の仕事前、仕事が一段楽したとき、食事の後、一服のお抹茶は体の中のたまった疲れをふーーーと出してくれるような癒し感があります。さらにいいお茶は口全体に香りと甘味が残り、長い余韻に浸ることもできるのです。缶類の飲物は仕事をしながらでも飲みますが、お抹茶は立てるところから飲んでその後の余韻までが一つの安らぎで、仕事をしながら飲むことはあまり考えられません。


忙しい毎日、缶コーヒーを捨てて、お抹茶に浸ってみるのはいかがでしょう。難しく考えることなく精神を和ませるために。