日本酒の会その2


お客様から伺うと、会費が18000円の日本酒の会というのは一般的なところからすると「高すぎ!」なのだそうです。私が知る限りでも予算的には安いのでは¥500、料理との組み合わせで¥5000から高くても¥10000強くらいが一般的でしょうか。


¥500というのはほとんど場所代を集める程度で、お酒は蔵や酒屋さんの提供、日本酒を紹介するという趣向の気軽な会であることが多いと思います。


お料理も含めて¥5000-7000、高くても¥10000の予算ですと、コース料理¥3000-¥7000にお酒にかかるお金が¥2000-3000くらい、本醸造から純米、吟醸 、最後の極めつけ大吟醸で〆るのが相場です。一つの蔵のお酒をすべて並べ、藏元も招いて歓談するという手法も蔵への結びつきを深めると言う意味でも意義のあるやり方だと思います。春に伺った横浜君嶋屋さんの日本酒の会では、50以上の蔵元ご主人が集まり、並んだ日本酒は70数種類、中華料理のフルコースというほかに例のない会でした。



さて、私ン処の日本酒の会は、あくまでお酒とお料理を同列で楽しんでいただこうという店での手法の延長です。ただし、お客様は普段から店の最上級をお召し上がりになっていらっしゃいますので、一般的な銘酒、蔵の最上級の大吟醸クラスではハレの日の日本酒の会にはそぐいません。十四代をずらりと並べても、黒龍「石田屋」「仁左衛門」をお出ししても、初亀「亀」磯自慢「ブルーボトル」でも普段の店のレベルと同じになってしまいます。


というわけで、気張っていくと、藏元や酒屋さんの熟成冷蔵庫に長い間寝かせていたお宝や、普段藏元でも販売されていないお酒などが集まってきます。


郷の誉「千年松寿翠1973年」は3-4年前に入手してさらに熟成させていたもの。


達磨正宗「昭和50年 おり」は達磨正宗しげりさんのご好意でいただく、昭和50年の熟成古酒の澱だけを集めたもちろん非売品。


ほか、お付き合いのある酒屋さんの冷蔵庫から稀少酒を数本。秋鹿を訪ねている酒屋さんからは蔵のお宝を奪い取ってくださるようにお願いしています。



集まるお酒は私にも未知の秘蔵酒ばかり、さてお料理をどうしようか?