快挙!


このところ毎日のように守屋純子さんの“Points Of Departure”を聴いています。


流行歌手のバックにフルバンドが使われることがなくてなって、ジャズの世界、本場アメリカでもフルバンドの新作が出ることがほとんどなくなってしまっている今、これほどフルバンドジャズの楽しさを伝えてくれる新譜を見つけることは至難の技です。


なにしろ作曲とアレンジメントが素晴らしい。本当に素晴らしい。彼女ほどフルバンの音楽ってステキなんだ、心地いいんだということを知っているミュージシャンは若手ではいません。緻密に組み立てられた厚いハーモニー、スウィングし波打つようなドライブ感。音の中に身を浸すというのはなんて気持いいんだ、とウットリします。




その守屋さんが、ジャズの世界で最も権威のある「セロニアス・モンク・インターナショナル・ジャズ・コンペティション作曲部門」で優勝したというではありませんか!!


あのモンク・コンペティションです。しかも東洋人初。私などからみるとモンク・コンペティションにエントリーするってのは、野茂の20年前にすでにMLBに挑戦しているくらいのハードルの高さ、日本人がエントリーすること自体考えられないほどです。


クラシックの世界であふれるほどある○○コンクールとは訳が違います。ショパン・コンクールとチャイコフスキー・コンクールを足して倍にしたような、野球の世界ならMLBで日本人がMVPと新人賞を一緒にとったような、映画の世界ならアカデミー賞で主演女優賞をとったような快挙です。これまでのモンク・コンペティションでの優勝者にはジャズ界をリードするそうそうたるメンバーが居並んでいるのです。


メディアはこういうのを快挙というのを知らないのだろうか。ゴールデンタイムに一時間番組を作ってもよさそうなお話しなのに。。。。


とうとう、ジャズの世界で穐吉敏子さんの跡を担う女性が出てきました。


もう飛び上がらんばかりに嬉しい。