スピルバーグ〜ルーカス


スピルバーグの「宇宙戦争」を三週間ほど前に見て、昨日はルーカスの「スターウオーズ」を見てきました。どちらがどうとか比べるべくもなく、どちらの作品も普通の映画監督には到底到達できないほどの豊かなイマジネーションとスケールの大きさをもった素晴らしい作品でありました。


スピルバーグは「1941」から「未知との遭遇」「カラー・パープル」「ターミナル」まで多種多様、すべての作品に尋常ではない集中力をもって、必要にディーテイルに執着しつつ作品の大きな流れと主題を常に観客に提示できる飛びぬけた監督です。


一方ルーカスは「アメリカン・グラフィティ」で瑞々しい感性を披露してくてから以降、「インディー・ジョーンズ」の製作はあっても、「スターウオーズ」の壮大な夢物語を30年かけて完成させたという事実は、今後も映画界では実現不可能ではないかと思うほどの偉大な業績です。


彼らの映画界での華やかな登場は丁度私の20代前半の修行時代と重なっていて、「未知との遭遇」も「スターウオーズ」も大阪OS劇場で興奮して見たのでした。あれからもう28年。欠かさず彼らの新作をいつも大きな期待をもって見続け、ほとんど裏切られることなく楽しんでこられたこと、スピルバーグ、ルーカスと同時代を生きたこられとことは映画ファンとしてこの上なく幸せなことです。青春の思い出が色あせないのは当然のことながら、彼らの作ってきた映画は、30年という年月を経てもどれ一つとして色あせていないというのは驚愕する事実であるのです。映画のストーリーや細かい作りのお話をする以前に、「スターウオーズ」が一つの区切りを向かえて30年の感慨を新たにしたのであります。