日本酒の会

横浜のお付き合いのある酒屋さんが開催された日本酒の会に出かけてきました。一般的な酒屋さんの日本酒試飲会やワイン会とはレベルの違う集まりです。


お昼過ぎ、会場に入ると、各蔵一本ずつのお酒が70本以上ずらりと並び、グラスと水片手に次々と試飲していきます。出品された蔵の70%はですに店で使っているものですので、ある程度頭の中で味が想像できます。



この会の素晴らしさはその後の宴会です。

300人という出席者の内、藏元が50人。各テーブルに藏元が分散されて着席し、参加した料理店やソムリエ、日本酒関係者、一般の日本酒愛好家と食事をしながら歓談するのです。宴席前の試飲が食前酒代わりになって、軽い酔い心地が口を滑らかにし、食事とともに初対面の参加者も日本酒を介して一気に和やかな雰囲気になります。そして、ロックンロールのビートとともに(試飲の部屋ではオペラのアリアが流れていました)軽快に藏元紹介と藏元自信ののPRが始まり盛り上がりは最高潮に達します。


私はというと、仲良くしていただいている達磨正宗しげりさんにお願いして、蔵元を紹介していただきました。普段遠い地にある蔵元をたずねることはなかなか出来ません。増してや50人もの選りすぐりが集まることなどめったにありませんで、食事もそこそこに会場のそこかしこを飛び回りました。しげりさんの紹介があると、田舎町の小さな料理屋もすぐに信用してくださるのです。造られているお酒の印象をお話し、造りの苦労話やら、蔵の現状、これから挑戦するお酒などなど、お話の内容以上に藏元ご自信の人柄に触れられるのがなにより嬉しいのです。印象に残ったのは会う方会う方皆さんが若くて瑞々しいこと、ことお酒のお話になるときわめて真摯で自信をお持ちなこと、この会に集まった藏元さんは誰一人として半端な方はいません。そういう蔵を見つけ出し、育てる意欲のある酒屋さんは見事です。これは日本酒の会というよりも日本酒を取り巻く人々の集いであります。

お話した各蔵本さんとはこれからもお付き合いを密にして、秘蔵の一本を頂戴できるようなお付き合いを育てていきたいものです。