マナー

本屋で雑誌を物色していると、目にとまった同系列の雑誌の特集が同じように「マナー」


読者層は40代〜50代か?と思われる雑誌で、食事(たぶん高級店)時に恥をかかないためのマナーをレクチャーするというのはこれまでも目にしたことがあるのですが、並んだ雑誌がまったく同じ企画と言うのが笑わせます。しかも「“粋”をめざす男のマナー講座」というお題目は笑いを通り越して悲しさえおぼえる感じ。


そうか、そこまで欲していたか。“粋”って思われたいのね。男40、マナーは身についていないのか。しかも雑誌で身につけるのね。


いやいや、かくいう私も実は大きなことを言えないのでありますが、“粋”をめざす男が雑誌の知識の付け焼刃というのが、いかにもジタバタした感じでほとんどお笑いネタになりそうです。


実際の話、この商売をしていると「マナー」という括りで見たときに、惚れ惚れすること、眉をひそめることさまざまなケースに日々出会います。が、基本的には料理屋でのマナーは小さいころ両親に箸の上げ下げしっかり教えられたかどうかと、人に対する気遣いができるかどうかだけにかかってくるように思います。それさえできる人であれば恐れるに足らず・・・・なのです。なにしろ相手にするのが「料理屋風情」なのです。料理屋風情がいい所の出であるわけがなく、生まれたときからマナーを教え込まれるような環境で育った人間が商売をしているのではありませんから安心していいのです。大きなことを言っている料理人のご飯を食べる姿や酒を飲む姿が、「アチャーー」というのは本当によくあることです。


が、長いこと仕事をしていると、マナーについてもさまざまなケーススタディができていることは確かです。これまでも断片的にいろいろなお話をしましたが、これから少々「こうするといい感じ」(粋かどうかは知らないけど)という立ち振る舞いをお話していきましょう。


って、こんなサイトで学ぼうとしてはいけませんよ。小耳にはさむ程度。雑誌以上に付け焼刃な感じになりますからね。