名作音痴

世界中で高い評価を得ているヤン・マーテル「パイの物語」を読み終えました。


やっと・・・・と言う感じです。大好きな海洋物で、大好きなサバイバル物なのですが、なかなか惹きこまれるというところまでいきませんでした。名作がよくわからない、というのはこれまでもいっぱいありました。


ライ麦畑でつかまえて」が面白く感じられない。
ガープの世界」映画は大好きなのに、J.アービングの原作は難しすぎる。
「嘔吐」意気込んで読んだサルトルなのにわかるはずがない。
資本論」躍動感が素晴らしいというのはまったく理解できない。
「オデュッセイヤ」10ページで脱落。
ハイペリオン」SFの超名作も私の頭ではイメージが喚起できない。
などなどなど数え上げたらキリがありません。


そんなもん個人の趣味の問題だ・・・・といってしまえばそれまでですが、人が感動しているのに置いてきぼりを食っているようで悔しいではありませんか。みんなが「素晴らしい」というのがちっとも理解できないのは感性が乏しいからか、読む力がないからか、想像力の欠如か。


料理や音楽の世界では、あの料理人の力を理解できない、あのミュージシャンの天才ぶりがわからないのは食べる人間、聞く人間の経験地と能力の不足が原因の場合がある・・・と思うことがある私には、同じく名作本が理解できないのは能力の問題か?・・・と思ったりするのです。