願えば

8年前、この地で天然のキノコが欲しいと思ってもワンシーズンに一回二回いい舞茸が手に入る程度でした。


食べてみると天然の説得力は抜群です。もっと欲しいもっと欲しいと思って、野菜担当の仕入れ業者さんに「いくらでもいいから手に入れね」と言い続けること何年か。


願えば通じるものです。様々なルートを使い、こちらの努力もそれなりに地道に続けていればなんとかなります。


おかげで今年は舞茸、香茸、黒茸、ハツ茸、本シメジ、大黒シメジ、イグチ茸、花びら茸、なめこなどなど。


「いくらでもいいから」なんて言わなきゃよかった・・・・という後悔もちょっとありつつ、それでも数年前を思えばこの地で入手できるだけでありがたいことです。


ヨーロッパに比べると天然茸の使い方が遥かに少ない日本料理、山の中のひなびた旅館でなくても茸が使えるようになってきました。


次の関門は茸ごとに使い分ける料理のバリエーションです。産地で食べれば、てんぷら、おろしあえ、茸鍋くらいがせいぜいでしょう。もっと美味しい食べた方を創造するのがいいものをいただける私達の使命です。