ブライアン・ブレイド

終末は一気にアクセス数が減るのです・・・・というわけで、ジャズ話、しかもマニア向け。


東京ジャズ2004でハービー・ハンコック(ピアノ)、ウェイン・ショーター(サックス)グループを聞きました。ベーシストはデイブ・ホランド


「スウィング・ガールズ」で見るような、ジャズはスウィングしなけれりゃ意味がない・・・という聞き方では恐ろしくつまらない、訳のわからん音の羅列なのですが、音楽の成り行きを想像できない爆発するような緊張感を楽しむという意味では、傑出し、研ぎ澄まされた演奏でありました。1960年代のマイルスグループのライブや、全盛期のウェザーリポートのライブにまさるとも劣らない音楽です。


ハンコック、ショーター、ホランドはともに1960年代のマイルスグループの一員、当然そのような音楽が作り出されるための素養をたっぷりともった世界最高のミュージシャンでありつづけているのですが、驚いたのがドラムスのブライアン・ブレイド。これまでCDで何度か聞いているのにこれほどのドラマーであると認識していませんでした。いかにいい加減にCDを聞き流してしまっているか自分が恥ずかしくなるほどです。日頃「一度聞けばミュージシャンの素材は見抜ける」みたいな大きな口を叩いていながら、ブライン・ブレイドの凄さは目で見るまで気がつきませんでした。


ジャズ・ドラマーにはこれまで何人かの革新的な奏法を創りだした天才達がいました。ケニー・クラークマックス・ローチアート・ブレイキーエルヴィン・ジョーンズ、アンソニー・ウィリアムス。心を熱くするようなドラマー達に間違いなく続く、聞いたことのないようなドラミングです。


あらためて彼が叩いているCDを聴いてみると、マイケル・ブレッカーチャーリー・ヘイデンとのアルバムでも、ジョシュア・レッドマンのアルバムでも、ウェイン・ショーターとのアルバムでも凄いパーフォーマンスを披露しているのでした。同じミュージシャンが舞台袖で食い入るようにブライアンの演奏を見つめているというのが頷けます。今までの常識では計りきれないドラムなのです。もしかするとジャズ・ドラムの革命となるかもしれません。目が離せません。


訳のわからない記号の羅列のような日記ですが、恐いもの見たさで聴いてみた方、JOSHUA REDMAN ”MOODSWING”をお聞きになってみてください。