ワイン会その2

ワイン会は日本酒の会以上に自分自身の勉強の意味があります。


今回のラインアップも、1本しか手に入っていないワイン、現在の熟成具合と将来の姿を想像するためのワイン、料理との相性を確認するためのワイン、原価が高くて試飲ではなかなか開けられないワインなどなど様々です。


ジャン・マリー・ギュファンのヴェルジェ、ムルソー ペリエール オスピス・ド・ボーヌは後にも先にも一本しか手に入らなかったワイン、しかもムルソーとしては高額です。ワインリストに載せてあってもその価値と意味を理解できる方はほとんどいません。ただ、ギュファンスの勢いがある時期のムルソーだけに飲んでみたい気分満々でした。


結果は素晴らしい。ヴェルジェのオスピスの意味の解説までソムリエさんと酒屋さんが丁寧にしてくださりしっかりと頭にインプットされました。


赤みその田楽とポムロールとの相性も課題でした。さらに1993年メルロの熟成の進み具合、セルタン・ドゥ・メイとレヴァンジルの差異も大事な確認事項です。セルタン・ドゥ・メイはデカキャンタ後すぐに開き、レヴァンジルは1時間後くらいの開花の仕方が素晴らしい。若いめのメルロを赤味噌も相性もOKです。


ブルゴーニュワインはエマニュエル・ルジェ、とメオ・キャムゼ。神様アンリ・ジャイエの二人の後継者の飲み比べであると同時に、ルジェの1996年の飲み頃を探る意味もありました。ソムリエさんと「1996は開けるべきかまだ熟成させるべきか」
あれこれ相談しつつ抜栓してみたのですが、思った以上に今のめる状態でした。これからの10年もさらに楽しみなポテンシャルも持っています。


というわけで、あらゆる意味で一本一本が「私の」勉強になりました。しかも私など足元にも及ばないほどのプロ二人の解説付き。


凄腕プロと素人離れしたワインラバーが集まっているのにも関わらず、薀蓄を振り回しているような印象が全くないただただ楽しい会であったのは、中を取り持つ座持ち上手もしっかりいてくださったおかげです。田舎町の日本料理店には分に過ぎたいいワイン会でありました。