宇多田が響かない


音楽と本についてだけは、子供たちが欲しいというものはなるべくすべて与えてあげようと思ってきました。


宇多田のベスト盤「シングル・コレクション」は発売と同時に我が家にやってきていて、昨日初めて私も通して聞いてみました。以前にシングル盤で一曲だけ聴いたとき魅力的な歌声を持っている子だなと思ったのですが、今回続けてヒット曲を聴いてもちっとも心に響いてきません。


Aメロが始まっても知らないと思っていた曲が、サビにはいるといつぞや世の中に溢れんばかりに流れていたことがある曲だと気づいたり、一曲目と二曲目の曲調がほとんど同じだったり、二曲目と三曲目はサビだけが極似だったり、たまに気の利いたアレンジがあるにせよほとんどはセンスを感じない打ち込みだったり。。。。。


曲がワンパターンだったり似ていることが、スタイルと言えるほど昇華された音楽にも思えません。充分お上手で能力の極めて高い子であることはよくわかるのですが、きらめくような才能を感じることはできません。


ファンの方怒らないでね。


今回のベスト盤も初回200万枚以上、700万枚とかいう驚異的な売れ筋を誇る音楽ですから、こんなことを言うと怒り狂うファンがたくさんいるだろうと恐々書いています。


長い間音楽を聴き続けてきて、天才の登場を何度も見ています。天才は大概一曲聴いただけで圧倒されるような音楽性を感じてきました。少なくとも今の宇多田はそういうワクワクするような天才・・・・とまではいかないような気がします。天才たちは音楽のために生まれてきて、つむぎだされ続ける音は10年20年と言う長いスパンで聞くに堪える音楽でありました。


20年後にも宇多田が走り続けているか?流行歌ではないか?


少なくとも英語をネイティブと同じようにしゃべり歌える環境で育っているたぶんに日本人で始めてのPOPS歌手なのですから、もしかすると全米規模で受け入れられる可能性を秘めていいます。板前の言うこと大はずれ・・・・となることも密かに期待してはいるのですが。


というより、感性の鈍った意固地なオヤジのたわ言というだけなのかもしれません。


くれぐれも宇多田ファン、怒らないでね。