デパ地下限定商品


大都会のデパート地下売り場では限定商品の大流行です。


何のことはないメロンパンみたいな物まで一日50個限定限定などというと、「なぜ?」と素直に疑問形を発してしまいます。


デパ地下に限らず、限定の中には確かに手間がかかって一日○○個しかできないというものもあるのですが、デパ地下の限定の多くは消費者の「早くしなければなくなってしまう」「貴重な品物に違いない」「少量しかできないというなら美味しいに違いない、手間がかかるに違いない」と購買意欲を掻き立てる戦略であるだけでなく、限定と銘打つことで商品の数量を限定し、売れ残りをなくすというのが大きな目的なのだそうです。


有名デパートで生鮮食品を売ればともかく想像以上に売れると聞きます。一番のネックはロス、売れ残りをいかに少なくするかだそうで、儲けが上がるかどうかはひたすらロスを少なくすることにかかっています。その店では「限定」でブレイクすることほどおいしい儲け方はありません。


料理店でも同様です。


お寿司屋さんに行ったとき、最終に近い時間でもネタケースに何も入っていないようでは食べる気が失せてしまいます。居酒屋さんにいっても「○○はありません」「○○は終ってしまいました」と選択の余地がなければやっぱりさびしいものです。食べてとしてはいついっても選択肢がたくさんあるほうがいいのですが、いつでもたくさんあるということは最終的には余り物もたくさん出るということです。たくさんのロスは値段へも跳ね返り、経営も圧迫します。


その日のお客様の数を予測し、ロスを少なくお客様の選択肢の幅を大きく満足度を高く・・・・なんて毎日が博打みたいですね。


そろそろ一年半になろうというサービスランチでさえ、未だに予測が外れっぱなしの私には、「予測」と「ロスなし」ほど難しいものはありません。かといって「限定」でデパ地下のように簡単にお客様は集まりません。


消費者の心ををつかむというのは左様に難しいのです。