男の魅力〜海胆


キムタクがドラマにでると、古典的だったパイロットに人気が集まり、廃れ放題だったアイスホッケーが注目され、クイーンまでリバイバル人気になるのだそうです。


これならいっそのこと日本中の日本料理屋が資金を出し合ってキムタク主演、宮藤官九郎脚本「板前物語」なんて作ったら料理人志望者が一気に増えるのではないかと思ったりなんかして。


確かにキムタクの魅力というのは、男の私からみても少しは納得できるような気がするのですが、アカデミー賞関連でチラット見た映画「ノイズ」、少し前に映画館で見た「パイレーツ・オブ・カリビアン」、アカデミー賞授賞と続けてみたジョニー・デップを見ると、男の魅力、スターの華やかさの格が違います。キムタクとジョニー・デップ、比べるほうがどうかと思いますが、やっぱりここでも日本はあくまでお子チャマ文化でした。


我が家では子供たちが海胆好きです。


休日の手巻き寿司には海胆が欠かせませんし、私が作る海胆のパスタは物も言わずに皿まで舐めるように食べます。


ところが「友達はみんな海胆が嫌いって言うんだよねぇ、こんなに美味しいのに」とある休日海胆入り海鮮丼(私作)を食べながら言います。


聞くと、クラスのほとんど子供たちは回転寿司の海胆しか食べたことがないそうなのです。普通の家庭で極上の海胆が食卓に上るのは考えられませんし、回らないお寿司屋さんのカウンターの常連になる子供っても少ないのでしょうから、私ン処の環境というのが特異なものであることは重々承知しています。


回転寿司で使う海胆はチリかどこかの冷凍海胆パックを使うのだそうで、魚屋さんで現物を見ると、なるほどこの単価なら一皿○百円も可能です。ただ、当然のように「この冷凍海胆を解凍して使うの?」というような海胆なわけで、怖くて食べてはいないのですが子供たちが海胆嫌いになるのも納得してしまいます。子供の舌は「安いから仕方ないや」という風にはできていないのですね。


普段は我が家も質素な食生活ですから、決して家庭の食生活を自慢しているわけでも、店で使う食材を誇っているわけでもないのですが、料理屋という異次元の環境の中で普段の食生活を覗くと「ありゃ?」ということがたびたびあることも事実です。


もしも子供たちの誰かが4代目を継ぐとなれば、子供のときの味覚は大事なのでしょうね。


「学校ではウチの海胆のこと言うなよ」と釘をさして置かなくてはいけません。