アカデミー


昨日はアカデミー賞授賞式。


休日なのに寒い東京を右往左往しなければない用事があって、夜のダイジェストの一部しか見られなかったのですが、様々な議論があってもやっぱり一映画ファンとして大好きです、アカデミー賞授賞式。


女優はあくまで華やかで、男優の素顔の一部が垣間見られ、ビリー・クリスタルはどこまでも軽やかで、スティング、フィルコリンズ、エルビス・コステロ、音楽はすべて大人で、番組の流れや構成はショービジネスのお手本のようにきめ細やかです。


わかりきったことなのですが、主演男優賞のショーン・ペン助演男優賞ティム・ロビンスは映画を見るたびに、この人はこの出演人物のような人かもしれないと思ってしまうほど、いつも見事な入り込んでしまうような演技で、授賞式での立ち振る舞いやコメントを聞いて「はっ」と我に返るのです。ショーン・ペンは「ミスティック・リバー」の彼でも「アイ・アム・サム」の彼でも「デッドマン・ウォーキング」の彼でもなく、ティム・ロビンスも「ミスティック・リバー」の彼でも「ショーシャンクの空」の彼でも「さよならゲーム」の彼でもなくて、二人とも知的で抑制の効いた素顔を見せてくれます。


授賞式に毎年入れ替り立ち替わり居並ぶ映画人のレベルは、やっぱりくらくらするほど高くて、どこまで行っても人材は豊富です。


いつも似たようなメンバーで、お決まりの映画がいくつも賞を取ってしまう日本アカデミー賞も、「アカデミー」の言葉を取ってしまえば、アメリカのそれと比べてしまう恥ずかしさがなくなるかも知れないと思うのですが。。。。