おにぎりやさん


近所におにぎりやさんができました。


お米屋さんが開いたほんの二坪ほどの小さな小さな店です。


塩にぎり、二種類の梅、塩しゃけ、高菜・・・・・基本をはずさないメニューが並び、○○マヨネーズとか、○○そぼろとかはありません。


注文すると、その場で海苔を巻いてくれます。こうしてくれると、海苔がぱりぱりしていようが、しっとりしていようがどちらでもいい海苔なら美味しい気がします。


米屋さんが営むならご飯が不味いわけがありません。なにより結び加減が程よいのがいいのです。ちゃんと手で握った「おむすび」という感じがします。


コンビニのおにぎりのなにか口にもったりするような食感は添加物のせいなのでしょうか。棚の上に置き忘れていたコンビニのおにぎりだったか、お寿司が4-5日後に気がついても腐っていなかった、と聞いたのを思い返すと、腐るべきものが腐らないこと自体に恐怖さえ感じます。


米や結び加減に負い目があると、具にキレテツなアイデアを次々凝らしたり、食材が○○産であることを強調することをマーケッティング戦略のお題目にするのではないかと穿った見かたをしてしまいます。


コンビニのおにぎりが怖くなって以来、ちょっと出かける時に持つおにぎりも、自分でご飯を炊いてシンプルな塩むすびを握るようになりました。大して時間がかかるわけでもありません。本来おにぎりなどというものはそういうもののはずなのです。


コンビニ依存症になるくらいなら、せめて忙しいときのおにぎりはこんな真っ当な店で買いたいものです。