朝帰り


朝起きるのが六時半ごろ、身支度を整え朝食をすませて仕入れに出かけるのが七時半くらいです。


丁度その時間帯に、閉店し店の従業員と客が帰りはじめる店が近所にあります。


まっ、私の目から見れば真っ当とは思えない店です。


安っぽいホスト風従業員は、週に一回は通りで内輪喧嘩をし、タバコの吸殻は捨て放題、コンビニのごみは散らかし放題です。


お客らしき女の子はほとんどが20代前半、アッパラパーな服がだらしなく乱れ、酔いを残したまま地べたに座り込んでタバコを吸っています。


ここでは若い女の子の朝帰りも当たり前なのです。


同じ町内には飲食店が多いとはいえ、筋のいい真っ当な店が多い中で、一軒でもこんな店があるだけで町内の雰囲気を壊します。


朝から見たくないものを見せられて、聞きたくない大声の喧嘩を聞かされ、耳をふさぎながら仕入れに出かけるのです。


同じ年代の若者が私ン処では、同じ朝、店先の掃除をし、残飯桶を一生懸命洗っています。


朝帰りと安もんホストの将来と、修行に賢明な板前・・・・・将来はむろん見えています。


ちょっと前までは、朝帰りの若い女性はうつむいて歩いていたように思うのですが、今では悪びれる風もありません。


こういう連中が20代も半ばを過ぎると「アタシも昔はヤンチャした」とか「若い頃はよく遊んだ」とか自慢げに言ったりするのでしょうか。


下卑たお話です。