座持ちのよさ


宴会上手というのか、我々の世界で言う「座持ちのいい方」というのがいます。


同じメンバーの宴会でも、その方が出席しているといないとでは座のムードがまるで違うのです。よくある幹事上手でも盛り上げ係でもありませんので、ゲームを提案したり宴会芸のひとつも用意してにぎやかにするのではありません。


話題を独り占めにしているのではないのに、ちょっとした一言が場を和ませる。


端と端の別の話題をうまく取り持って、全体のムードをいつの間にかひとつにしてしまう。


たまにはわれわれのスタッフをからかって笑いを誘う。


料理やお酒にも詳しいのに説明っぽくなく褒めたりして、調理場までその気にさせてしまう。


場が下品にならない。


いいこと尽くめなのに自己主張は強くなく控えめである。


その方がお見えになっただけで私まで気持ちがウキウキしてしまうのです。


どんなに一生懸命料理を作っても、美味しいお酒をお出ししても、場のムードにはかないません。いいムードを保っている会には多くは必要ないのです。私たちもそのムード作りお手伝いをほんのちょっとだけしたいとは思うのですが、やっぱりお客様主導であることは間違いありません。


全く逆のケースもあります。


これが同じ会なのか?と思うほど、暗いムードになる宴会もあります。


簡単です。


「座持ちのいい方」が欠席して、そうでない方が一人加わる。しかも上役クラスなら完璧(?)です。


こういうケースには手の打ちようがありません。まさにお手上げです。


困ってしまうのは、そういうムードを作っているのはご自分であることを理解していないことが多いということなのです。


そういう方までも和ませてしまうようなサービステクニックが私にあればいいのですが。。。。


いらっしゃるんですよね、そういう尊敬すべきサービスマンも。