インタビュー
取材の際に、例えばワインのラインアップについて答えたとき、
「フレンチ・レストランにも負けないようなワインリストにしたいと思います」と
「その辺のフレンチ・レストランに負けるつもりはありません」では
ワインリストの内容が同じでも、与える印象にえらい違いがあります。
質問にどのように答えたかは定かに覚えていないのですが、出来上がった原稿には後者の雰囲気が感じられて冷や汗が出ました。
商工会議所の会報誌の老舗特集に載せていただけるということで、私ン処あたりではお門違いではないかと躊躇しつつもお受けしたら、編集者二人、担当者、カメラマンが見えて2〜3時間をかける取材でした。
もちろん謙虚にお答えしたつもりでも、根が出たがり、虚勢いっぱいですからお里が知れてしまいます。ずいぶん生意気なことを言ってしまったかもしれません。自分や自分の店を語ると言うのは難しいものです。
まっ、
企画自体が「伝統だけにしばられずがんばっている老舗」・・・・見たいところがあるようですので、インタビューからおこした原稿も、それなりに元気でアグレッシイブのほうがいいのかもしれませんが、全体を通しての生意気さ加減は、このまま人様の目に触れたらひんしゅくモノでした。
事実インタビュアーの編集者さんには私がそのように見えたのかもしれません。乗せ上手な方々でしたから。
早速原稿に筆を入れさせていただいて、「ここはもうちょっとソフトに」「ここも穏やかに」「ここは言い回しを変えて」とジタバタジタバタ。
とはいっても、実質的な内容が変わったわけでなし、自信過剰の青臭い奴の店の印象はそのまま残っているのでしょうね、きっと。
冷や汗。。。。。お目に触れてもそっとしておいてね。