マトリックス


マトリックス リローデッド」を見てきました。


シネコンでは三箇所で上映、しかも月曜日だと言うのに満席です。「ハリポタ」をしのぐ勢いなのだそうです。


当然、周りは若い世代。


前作もこれほど人気があったっけ・・・・と、ちょっと「?」ながら、ウォシャウスキー兄弟の映像は前作をはるかにしのぐ「これでもか!」ものの迫力です。特にアクション・シーンはワイヤーとてんこ盛りデジタル処理でまるでTVゲームそのものです。こういう現実ではありえないヴァーチャルな感覚が違和感なく取り込めるというのは、実際にゲームで育った世代でなければ無理なのでしょう。私のようなアナログには迫力は感じられても、楽しめるまでにはハードルをひとつ越えなくてはなりません。


聞くところによると、物語のベースになっているのは、紀元1〜3世紀のキリスト教異端・グノーシス派の神話なのだそうです。アクションのスピード感に押しまくられて、ストーリーを理解するのは私にはとても難しい。しかも前作を見ていなければ理解できないシチュエーションもたくさんあって、「周りに座っている若い世代はこのストーリーを理解できているのだろうか?」と、不思議な気持ちになります。もしかするとゲーム感覚のアクションだけを楽しみに来ているのか。それともこのキリスト教的救済神話を感覚で納得しているのか?どうなんでしょう。


しかし、理解できるできないはともかく、これだけ凄い映像とストーリーであれば、年末の三部作完結までにはかなりの「マトリックス オタク」が出来上がりそうな気がします。


この作品はTVで宣伝され、アクションだけで観客をよぶ作品だけではなくて、映画の世界で後世に語り継がれるひとつの試金石になるものでしょう。


だれかわかりやすく解説してくれないかな。


グノーシス派で思い出しました。


先日お座敷に入ると、あるお得意様が「親方、エヴァンゲリスト知ってる?」とお尋ねになりました。


「ああ、あのアニメーションで有名なやつですね、知ってます。知ってます」


「いやいや、エヴァンゲリオンじゃなくて、”福音主義”のエヴァンジル。今、キリスト教の話してたの」


・・・・・冷や汗


エヴァンゲリオンってストーリーを知りませんが、福音主義からきてたのね・・・・知らなかった。


お話のバックグラウンドの深さが違いました。


もう、板前風情には難しすぎます。