ワイン会ゴージャス編


第二回ワイン会 ゴージャス編を無事終えました。


自分で言うのもなんですが、いやーーー、いい会でした。参加されたお客様とごいっしょに飲んだワインはそりゃもう素晴らしいものでした。


もともと一本とか二本しか持っていない、私的には稀少なワインを中心に開けましたので、抜栓するまで味は想像するしかありません。予定した出品ワインも味を見ながら変えていきました。


料理


先付け 柿なます
     浜北産富有柿 大徳しめじ 茨城産三つ葉 水前寺海苔


前菜  自家製唐墨
     むかご塩蒸し海胆和え


椀    タラバ蟹真蒸
      鶯菜 へぎ柚子


刺身   白川昆布〆(福田)
      本メジ(三陸)   紅芯大根 蕎麦新芽ほか


焼物   柳鰈若狭焼き(三河
       鯛味噌


鉢    鴨ロースト バルサミコ醤油ソース
       焼き舞茸 オリーブ


チーズ  クロミエ オソージュ
      リヴァロ
      ゴルゴンゾーラ ドルチェ
      セン・ネクテール


ご飯   白粥 湯葉あんかけ


デザート タルトタタン・シャーベット
      紅あずまガレット


ワイン
 
シャンパーニュ サロン1988
ピリニー・モンラッシェ フォラティエール 1995(ジョセフ・ドルーアン
花薫光 山渡 限定 三年熟成
コルトン・シャルルマーニュ 1994(ヴェルジェ)
ニュイ・サンジョルジュ オーブードゥ 1987(メオ・キャムゼ)
クロ・ヴジョ 1992(ドメーニュ・ルロワ)
ヴュー・プラトゥー・セルタン1989(ポムロール)
オールド ラム1952


サロン1988にしようか、ヴーヴクリコ・グランダーム1990にしようかと迷いつつ、サロンに・・・まずいわけはありません、サロンです。


次のドルーアンのフォラティエール1995が素晴らしかった。これほど適正でいい熟成を迎えたピリニー・モンラッシェを開けたのは久しぶりでした。本当はヴェルジェのコルトン・シャルルマーニュのほうが遥かに素晴らしいであろうと想像していたのですが、それに勝るとも劣らないコクと香りを備えた白ワインでした。参加者全員がため息。


山渡三年熟成をお造りの時に飲んでいただいたのも正解でした。コルトン・シャルルマーニュとの間にはさんだことで双方のよさを感じていただけたと思います。


さらに、柳鰈の焼物で軽めに仕上がったメオ・キャムゼ1987。ブルゴーニュが続くとはいっても次はドメーニュ・ルロワのグランクリュです。鴨のソースのベースにもコルトン ペリエール1988を使って見ました。ルロワのクロ・ヴジョは今日の会の出色の一本でした。1992というオフ・ヴィンテージにも関わらず、あまりにも濃厚、よくベリー香とかジャムのような香りとか言いますが、その味はまさにジャム。これほどクッキリしたジャムの香りを感じたのは初めてでした。恐るべしマダム・ビーズ(ルロワのオーナー) やっぱりルロワは熟成してから飲むべきです。1992でさえこうですから、今手元にある1995以降のルロワは本当にいつ飲み頃を迎えるのでしょう。ときどき「ルロワは濃すぎて嫌だ」という方がいますが、1988年が初ヴィンテージのルロワですから、ちゃんと美味しくなったヴィンテージを飲んでいらっしゃらないのだと思います。ドメーニュ物のルロワの真価が本当に現れ始めるのはこれからです。1989のヴォーヌ・ロマネ レ・ボーモンも開けてみるのが楽しみ。


「こんな凄いブルゴーニュを出しちゃうと、次のボルドーはどうすんの?当然グランバン?」と脅す(笑)お客様にを尻目に、予定していたヴュー・シャトー・セルタン1978では物足りなさを感じてしまってはいけませんし、ムートン、ラフィット、ラトゥールのグランバンでは、ただでさえ無理をしている予算がさらに厳しいものになってしまいます。それに、美味しくて当たり前のワインでは面白くないで、急遽ヴュー・プラトゥー・セルタン1989をおだしして見ました。これがさらに大正解。熟成が適正なメルローのポムロールワインを理解できるお客様ばかりでよかった。ワイン通を自他共に認めるお客様たちでさえ全員がご存知ないワインなのですが、その味の香りの素晴らしさは皆さんちゃんと評価してくださいました。


オールド ラム1952はお客様のお土産。ラムを超越しています。ちびちび舌の上で転がしているだけで話が弾みます。


グランバンと古いヴィンテージワインが並ぶワイン会こそが素晴らしいと思う方も多いと思いますが、今日のワイン会の内容はそういう定石にこだわらないで選んだワインがお客様を魅了してくれました。飲んで見なければわからない素晴らしい体験は、おこし頂いた7名のお客様と私だけの至福。