さえずり
「さえずり」であります。
鯨の舌です。
これほど上質なものは見たことがありません。というより生で使えるさえずりは初めて手に入りました。
何度かさえずりを味わうことができたのは、大阪の修行時代、おでんの「たこ梅」さんでいただいたくらいです。
そのときはもちろんおでんたねの一つ。しっかり焚いたさえずりは串に刺して別皿で出てきたものです。20数年前当時でも貴重品として扱われていたのです。
このさえずりはどうやら調査捕鯨のミンク鯨のモノのようです。「手錠モノ」ではありません。
さて、
と、スライスして醤油をほんの少々たらしていただいてみると、「うまーーーい」
上品な脂の塊です。
昔いただいた焚いたもののようにゴムのような固さは全くなくて口の中でとろけてしまいます。
鯨の野性味は後味にちょっと香るだけ、鯨好きにはこの野性味がなければダメなんでしょうね。
値段は「ドキドキもの」
原価計算は身体に悪いのでしません。