正しい行列


行列に並んでまで何かを食べたいと思うことはあまりありません。


特にそれが値段の割にお徳だから、などという理由の場合にはなおさらです。


唯一焼肉の「スタミナ苑」の行列に寒空の下並んだ時には、ホルモン系の鮮度と美味しさに「頑張って並んでよかった」としみじみ思ったものですが、二時間半・・・・その時間の対価は?と考えるとどなたにでも行列をお奨めするかと言うと微妙なお話です。


今巷で行列が話題になる店となるとほとんどに並ぶ気はしません。


ラーメン、うどんの類は行列に加わることが食べるための儀式の一つのようでとても嫌です。


増してや、デパ地下の限定食品やどこかのシュークリームみたいのように、行列を作らせることがマーケティングの一つなっていると、踊らされている消費者とそれを眺めてニンマリしている経営者、コーディネーターを思い浮かべるだけで腹立たしくなります。


人気のある店というのが、真っ当な経営者と真摯な職人の店ではなくて、戦略で作られた一過性の店に集中している今の姿を見ると、消費する側に失望してしまいそうになります。


「踊る消費者」と「こだわる消費者」どっちも根っこは同じであまりお付き合いしたくない方々です。


行列にもこだわり(どうでもいいことに執着するという意味での)縁のない板前の言い訳ではあるのですが。