お辞儀


自分のことをさっぱり棚に上げてお話します。


くれぐれも「そういうお前はどうなんだ」とはおっしゃらないでください。


ある地方局のグルメ番組を眺めていて思いました。


「そういえば、ここで出てくる料理店のご主人もしくは調理長のほとんどがお辞儀ができとらん」


お辞儀の仕方にはシチュエーションの違いで様々形があるとは思うのですが、軽い会釈でもその立ち振る舞いでその人の資質が見えるものです。


そのグルメ番組ではほとんどの方が、いわゆるペコっという程度の頭の下げ方、もしかしたらきちんと教わったことがないのではないかと思うようなお辞儀でした。


これではお客様への「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」のご挨拶も、たとえ心があったとしてもそれがお客様には伝わらないだろうと心配します。


どこかの会社の朝礼や新人訓練で見られる、大声の90度に腰を曲げるお辞儀は大嫌いです。


外国映画などでへきへきする日本人を揶揄したお辞儀も問題外です。


でも、実際にはなれない方のお辞儀と言うのは、無理やり習わされた90度のお辞儀か、ヘコヘコしたお辞儀、ペコっとしたお辞儀になりがちです。


きちんとしたお辞儀はハグよりも握手よりも親愛と敬譲を表した美しいものです。そういうお辞儀が身につくようになるというのは、習うといよりも生活そのものから生まれてくるものだと思います。


料理人にこそそういう素養が欲しいのですね、ほんとは。


自分のことは全く棚に上げたお話です。くどいようですが。


仕入れから帰ってきて、日記を書きながら横目で見ることが多いTV「はなまるマーケット」に有元葉子さんが。。。。


「おっ、有元さんだ」と見ていると。


やっぱり今まで出ているほかの料理研究家とはレベルが違うぞ。


バックの音楽もベイシーなんかのスウィンギーなフルバンドで、雰囲気まで全く今までのコーナーと違います。音楽まで指定しているのか?と思ったら、やっぱり、イギリスで料理番組のディレクターをしている娘さんの選曲だと・・・・・


少しは見習いなさい、日本のメディア。