修行時


フレンチの名シェフ三国清三さんがTV番組で修行時代のお話をしていました。


朝先輩が出勤する前にすべての段取りを完了させておくこと。


オムレツを深夜調理場に残って練習したこと、等等。


同じ世代は同じよなことを同じようにしているものです。


やっぱり私も修行時代に皆より30分から一時間早く出て、段取りを先に済ませるのが当たり前でした。それでなければ新しい仕事を覚えさせてもらえませんから。


やっぱり出し巻き玉子の秘密練習を、皆が帰ったあと繰り返しやっていました。


ベット一つのスペースしかない寮には炊事の設備はなくて、休みでさえ練習はできませんでしたから見つからないように調理場の道具を使うしか上手くなる手立てはありませんでした。


三国さんと同様に今はもう時効でしょうが、こっそり店の玉子を使っての練習でした。(ごめんなさい)


最近の若者はというと・・・・・言いますまい、時代が違います。あれは私達の時代のお話です。ただ、そうやって仕事を身につけていた人間は、今でも最初に仕事に入り、最後まで調理場に残っています。経営者ですから当たり前なのですが。


ただ、人より多くやっているぞという根拠のない自信のおかげで、若い連中にはちょっとやそっとで追いつかれないぞと密かに思うことができます。