ワインの値段


私のサイトではお酒の値段が表記されていません。


同じ職業の人間が見ますと、お酒の値段設定で店のやり方が見えたり、ワインなどは品揃え以上に値段が話題になってしまったりするからです。ワイン好きは特に値段の批評をするのが好きです。


昨日、酒屋さんの若手のお集まりがありました。いくつかのワインを持って来られ、そのワインの一般的な上代価格がリストになっていました。


あくまで上代正規価格ですが、チラッと拝見するとお高いのにビックリします。もっとも、ワインは輸入ルートなどの違いで価格に開きがかなりあるのが実情です。上質の安売り店やネットでのワインの値段はかなりお安くなっています。


昨日の参考小売価格の一部(集まった酒屋さんがこの値段で売っているのではありません)


サロン 1988(高級シャンパーニュ) ¥30000
ピリニー・モンラッシェ ピュセル 1999 ドメーニュ・ルフレーブ(最上級の作り手による白ワイン)¥13000
グラン・エシェゾー 1988 ドメーニュ・ルイジャド(ブルゴーニュ赤ワインのグランクリュ)¥50000


で、
私ン処の同じようなワインのリスト上値段の一部
サロン 1988 ¥25000
ピリニー・モンラッシェ ピュセル 1995 ドメーニュ・ルフレーブ ¥20000
グラン・エシェゾー 1988 ドメーニュ・ロマネ・コンティ ¥60000


こうしてみると料理店の価格(小売上代価格と比較して)としては決して高くはないと思います。


ただ、絶対価格が高い高価な品物なので、比較の対象がない多くの方々にとってはただの高いワインになってしまうのです。


そこんところが難しい。


小売価格二百数十円のビールを¥550とか¥600で料理店が売っても高すぎるとは言われません。


一升¥2000のお酒を一合¥500で売っても法外だとは言われないのに、一般小売¥6000のワインを頑張ってお手頃で仕入れて¥8500で売っても、「俺なら¥4000で買うことができる、高い」というワイン通がいたりします。


ワインはフランスで買うほうが絶対安いというのはすでに過去のことです。


ワインも日本酒も味と値段が適正に評価されるようになるにはまだまだ長い時間がかかりそうです。